なのは the movie 1st 感想
「魔法少女リリカルなのは the movie 1st」を観たので感想を書きます。
初めに結論から言うと、凄く良かったです!(語彙力)
ストーリー、キャラ、戦闘シーン、武器、戦闘服、魔方陣のエフェクトなどなど…心くすぐられるものがとても多かったです。詳しくは後述します。
さて、いつもの組み立てになりますが、この劇場版なのはを観た経緯をば少し。
なのはに興味をもったきっかけなんですが、たぶんグッズショップでなのは関連グッズを目にしたのが始まりだと思います。
戦闘服を着て武器を握ったキャラクターのアクスタ?とかが店頭に並んでました。それが何度か目に入ってる内に、幼女趣味は無いのですが()、戦闘服がかっこ良かったり、戦闘シーンを切り取ったものだったのか表情がキリッとしてたりと、イラストが結構好みで売られているグッズをちらちらと見るようになりました。そのうち結局髪が黄色い子が武器を握りながらもう片方の手をこっちに差し伸べているイラストのクリアファイルを買いました。今思えばデトネ関連で売ってたんじゃないかと思っています。
それでタイトルを知り、どんな作品か見てみようと思いましてネットで調べました。そうしたら「あまり時間が無くお手軽になのはを知りたい人は劇場版がよいでしょう」とのことだったので、その劇場版2作を視聴した…という次第です。
1作目だけはだいぶ前に観て、2作目はしばらく放置してました。ですが、とあるなのはのMAD動画を見て凄く面白かったので「これは原作も観なきゃな」と思い、放置していた2作目・なのはthe movie 2nd A'sを観ることにしました。それで、ついでなので1作目から観直しました笑
というところで、前置きが長くなりましたが感想です。まず第1作目「魔法少女リリカルなのは the movie 1st」から。
私としては、この作品は魔法少女ものだけれども、それと同時に親子ものだったなという感じでした。それは数年前に初めて観たときも同じ感想だったと思います。
言ってしまうと、プレシアとフェイトの物語ですね。
戦いがありながらも、ときに幼女がキャッキャウフフしてるようなストーリーなのかなぁと思って視聴を始めた私ですが、ところがどっこい、「うわっ…結構きつっ…」ってなりました…。グリザイアとかやってたので、この手の題材には結構反応してしまうと言いますか…。
プレシアとフェイトが出てくるところはときに悲しく、ときに何とも言いがたい切ない気持ちで観ていました。
劇中の一場面で、ジュエルシードの集まりが悪いことに憤ったプレシアがフェイトを鞭で叩く場面がありました。
あれはまあほぼ虐待ですよね…。でもあれだけ理不尽に痛め付けられて、それでもフェイトはアルフに対して「母さんのことは悪く言わないで」と言いました。ここを見て悲しいというのか、何とも言えない気持ちになりました。あの仕打ちを受けてなお、ああ言っていたフェイトを見て、ほんと子どもには親しかいないんだなと。それほど子どもにとって親は良くも悪くも大きな存在なんです。だから子どもよりたくさん生きて色々なことをよく知っているはずの親が、一時の感情に囚われず子どもを導いてあげなければいけないんだと思うんですけどね…。意識してるのか無意識なのか分からないですけど、子どもが逆らわないのをいいことにそれを利用してる人も現実にいますし…。
アルフの「なんであんなに頑張ってるのに…しかも娘にそんなひどいことが出来るんだよ!」っていう台詞には同意しかありません。「こういうのは気持ちだから」とフェイトが買っていき、無残に打ち捨てられたケーキも、痛ましい場面でした…。
でも、プレシアのことを最初から最後までは憎めませんでした。終わり方が切なかったのもありますし、アリシアを失ったのも完全に不慮の事故で、しかも他所の研究員に安全処理するのを妨害されていましたしね。それとやっぱり、仕事仕事ばっかりでアリシアに構ってあげられなかったことを彼女は本当に悔やんでいて、もう少しでアリシアと遊んであげられると思っていた矢先にあれですから、つらかっただろうなと(こんな言い方したらプレシアに「あなたに私の何が分かるの」って言われちゃうんでしょうけど…)思います。だからって代わりに作った人造人間にきつく当たっていいわけじゃなくて、フェイトはフェイトで愛してあげて欲しかったです。けど、アリシアを失った経緯からしてプレシアはアリシアという存在自体に対する執着が強くて、フェイトにはきつく当たるしか出来なかったのが残念でした…。なまじ顔はそっくりで、フェイトを見る度にアリシアのことを思い出してしまって、それで余計苦しかったりっていうこともあったかもしれませんね。ただその理屈で言ってしまうと、アリシアと顔が同じフェイトをよく鞭打てるなとか思ったりもします。でも魔術属性?とか利き腕とか、アリシアとフェイトの違うところがプレシアにはよく分かっていますから、そうはならなかったのでしょうかね…。
クライマックスで、プレシアの「私は気付くのがいつも遅すぎる」という台詞がありました。あれでプレシアが何に気付いたのかは分かりません。でも、そこにせめて少しでもフェイトに対する愛情があればよかったなと思いました。
繰り返しになりますが、どんなに理不尽でも、どんなに乱暴でも、子どもには親しかいないから…だからプレシアとフェイトには仲良くやってほしかったって思いました。
innocentっていうサ終したソシャゲ&漫画版があるそうで、そちらではアリシアも生きていてプレシアが親バカやってるらしいというのをネットでちらりと目にしました。時間が取れたらそっちも見たいと思います。プレシアとアリシアとフェイトが仲良くしてるところを見れるの嬉しいです…本当によかったです…。(劇場版A'sでもそんな一幕が見れました…ありがとうございます…!)
というわけで、辛気くさい話はこのへんにして良かったところの話に行きましょう…!
ではまず武器ですね!レイジングハート!あれかっこいいですよね~!デザインそれ自体や色合いも良いですし、普段の杖から砲撃形態へ切り替わるのとかも好きです!あとは英語音声ですね、あれも好きです!それとインテリジェントデバイスの名を冠し、自ら使用者に対して提案、意思表示などを行うところが凄いですよね。よく武器を使う物語では、長年連れ添った相棒として剣に話しかけたりとか、また実際に武器が意思を持っているのではないかというような描写がありますよね。GE(のレン)だったり、ダイ大(のダイの剣や鎧の魔槍)だったり。そこから一歩進んで、武器とのコミュニケーションを取れるというのが私にとって「おお~、すげぇ~!」と、面白いなって思うところでした。
あと、なのはのバリアジャケットもカッコいいですよね。まず色の配置を含めたデザインが好きです!そしてなのはがカノンモードで発射するときや攻撃を防御するためのプロテクションなど、技を発動するときに出現する魔方陣も好きなんですよね。そして砲撃したあとにプシューってクールダウンみたいに煙が出るのも良いですね!さっきからあれ好きこれ好きしか言ってなくてあれなんですが、なんと言えばいいのか…ロマンというのか中二病というのか…笑 魔法とかそういう類いのものに対する漠然とした憧れなのでしょうか。手をかざしたらそこから雷が出たり、バリアを張れたりって憧れませんでしたか?それこそ小さい頃にハリポタを見た人はみんな新聞を丸めて杖にして「エクスペクト…パトローナース!」と叫んでみたり、そこらにある本を片手に「バオウ…ザケルガー!」と唱えていたような。
忘れてましたが、好きなものはまだあります!空戦魔導士と言われるところの空を飛べることと、武器を握るときのカチャって音です!
音はまあ音なのでそれはそれとして、空を飛べるのいいなぁって思います。空を飛ぶのは人類の夢ですから。それに色んなゲームでも空を飛べたりするのがありますよね。例えば、ドラクエ8でレティスの魂を使ったとき・スーパーマリオ64で羽マリオになったときなど、まだまだあると思うんですが、今はこれしか思い出せなくてすみません…笑 あと空を飛んでいるわけではなくて、正確には落ちてるだけですけど、スパイダーマンのゲームでビルからビルへ糸を出すことでどんどん進んで跳んでいけるのもありますよね。私はたまに夢で見るんですが、スーパーマリオ64みたいに1、2、3で大きくジャンプしたらそのまま空にはばたいて、身体を左右に傾けたらそっちに曲がって、上昇気流に乗ったらもっと高いところまで行ったりするんです…!なのは達の場合は遊びじゃなく、戦いで空を飛んでいますけど、空を高速で飛びながら技を発動したり、バインドを仕掛けたりといった敵との駆け引きを行う高機動戦はなかなかに熱いものがありますよね。
ではまた戻りまして、ストーリーの良かったところについて書いていきたいと思います。
まずは、なのはとフェイト、二人の「まだ私たちは始まってもいない」、だから(本当の)自分を始めるために始めよう(最後の勝負を)・終わらせに行こう(今までの自分を)です。これは良い台詞だったなと思いました。この二人はそれぞれの事情もあって、ろくに話すこともありませんでした。だから「まだ私たちは始まってもいない」。そのためになのはからは「最後の勝負」を。そして事態は進み、フェイトからは「今までの自分を終わらせるために」という言葉を聞くことが出来ました。それぞれ、すれ違うばかりだった二人の決意の表れとなる言葉でしたね。
そこに関連して、プレシアから今までの事情と思いを聞かされ心に傷を負ったフェイトが再び立ち上がるシーンも好きでした。モニターに映ったなのはの姿を見、今までなのはに何度も話しかけられて、名前を呼んでくれたことを思い出す。そして虚ろだった目に光が灯り、傷付いたバルディッシュが自ら動くのを見て、フェイトはこのままじゃ終われないと思い、立ち上がりました。今までなのはが何度もフェイトに呼びかけたこと、そしてこれまで幾度もともに戦ってきたバルディッシュとの絆がフェイトの心を救い、呼び起こしたんだなと、とても感動しました。
そしてリニスも良いキャラしてましたね。最初はフェイトの養育係としての登場でした。そのあと時間が進んで、プレシアが倒れているのを発見し、そこでプレシアの実験について彼女は知りました。目を覚ましたプレシアに「死者は戻らない」と、それを聞いたプレシアに凄まれても一歩も引かず「アリシアを失ったのは悲しいことだけど、今のあなたにはフェイトがいます。まだ引き返せます」と伝えました。結局プレシアはそれをよしとせず、彼女を説得することはできませんでしたが、プレシアの悲痛な思いを彼女は目の当たりにしたというところでした。
在りし日のプレシア・フェイトの従者、使い魔としてわずかの出番でしたが、十分見所があったのではないかと思います。
そして庭園でフェイトがプレシアに気持ちを伝えるシーンですね。
フェイトは母さんに笑っていてほしかった、幸せになってほしかったと伝えました。それを聞いたプレシアは表情を変えますが、結局「あなたは大嫌い」と言って、アリシアの身体とともに庭園の底へと落ちていきました。
フェイトはプレシアにぞんざいに扱われてきましたけど、それでも彼女の母を想う気持ちが伝わってきましたし、それを聞いて表情を変えたプレシアもあの一瞬だけは心を軟化させたのではないでしょうか…。けれど結局は「今さら…」と思ったのか、くだらないと吐き捨てました。でもあなたなんか大嫌いと言ったときのあの表情はフェイトに対してプラスの気持ちを持っていた、そう思えてしまうような少なくとも今までプレシアがフェイトに見せてきた表情の中では幾分柔らかなものだったのではないかと思いました。思わず涙が流れてしまう、凄く良いシーンでした。
そして最後に、しばしの別れになるフェイトとなのはが言葉を交わすシーンですね。
今まで長いあいだ話が出来なかったぶん、何度も何度も名前を呼び合う二人がとても印象的でした。自分の名前を呼ばれてその度にそれを噛みしめるなのはとフェイトはまさしく友達、親友でしたね。「なのはに困ったことがあったら、今度は私が助けるから」とフェイトが言ったところも感動的でした。今までフェイトをずっと見守ってきたアルフも彼女のそんな様子を見て泣いてましたね。二人の絆が結ばれたことに涙しつつ、そんなアルフの様子を見て泣き笑いしてしまう、そんな良い場面でした。
そういえば2回目の視聴で気付いて、気になったところがありました。それは暴走した複数個のジュエルシードを一度に封印するときになのはが「フェイトちゃんのことが分かったかもしれない」と思い、そしてなのはの家庭内での様子が映されたところと、フェイトの最大の一撃・フォトンランサーを食らったのになのはが大してダメージを負っていないところです。
たぶんなのはの方でも家庭環境に何らかの問題があることを示唆していたのでしょうか。序盤になのはの家族が映るシーンもありましたが、何の問題も無さそうだし、というか何の問題も無いからこそなのはがこんな明るくて良い子になったのかと思っていましたが…。まあそこらへんは追々ということで。
そしてあの防御力も何だったんでしょうね。A'sでもヴィータの一撃であたり一面が火の海になったのに、なのはが無傷でその火の中から姿を現す場面がありましたが。そっちは耐火性に強い加工を施したバリアジャケットだったとしても、なのはって元々防御力が強い人なんでしょうか。
さて、ひとまずこんなところですかね。思ったより長くなっちゃったので、劇場版A'sの感想は別記事にしました。またなんかあったら書き足します。
それではここまで読んでくださった方、どうもありがとうございました!