いろいろ感想とか

備忘録的な意味も兼ねて、いろんなものの感想を書いていきます

ゾンビのあふれた世界で俺だけが襲われない(ゲーム版) 感想

標記のゲームについて、vol.1~3,0までプレイし終わったので記事を書いていきます。


まずは全体的な軽いまとめから。
イラストのクオリティが高く、また文章も読みやすくてスラスラとプレイできました。この物語における主人公の状態(ステータス)はタイトル名どおりで、ときおり欲望のままに振る舞いつつも無秩序というわけでもない、けど基本はぶっきらぼうな、そんな人でした。私は嫌いではなかったです。むしろ凄いなと思った場面もありました。


以下、テキトーにネタバレ込みで感想をつらつらと書いていきます。

冒頭に書いたとおり、綺麗なイラストが多かったです。私も最初このゲームが目に付いたとき、サンプルCGを見て「すごい良いなぁ」と思いました。どういうのが良いかは個々人の好みもあると思いますので、よかったらぜひ販売ページを見てみてください。さてその中でも、特にエ○シーンは差分も多くて力が入っていたと思います。買う前に多少ストーリーの評判も調べたとはいえ、半分イラスト買いしたと言っても過言ではない私としても、とても満足でした。それとゾンビについても、ふつうの個体と比べて一部強いやつが何人か出てくるんですが、その人たちのイラストがこれまた迫力のあるものになっていました。ご参考になれば。

ストーリーについてですが、この手のやつをあまり数見てないので、展開がよくあるやつだとか、逆に奇をてらってるとかは正直分かりません。けど「いつ襲われるか分からない・どこから出てくるか分からない」、そういった緊迫感をイラスト・bgm込みで味わうことは出来ました。文章(シナリオ)も読みやすくて、途中で一旦放っぽったりしがちな私でもこうしてきちんと読了して感想を書くことが出来ました!() 物珍しさもありつつ、コロナ自粛とゾンビ徘徊、どちらも外に出られないという状況が少し似ているから、多少なりとも作中の人物の気持ちが自分でも分かるところがあって、それで読みやすかった…という部分もあるかもしれません。それと、物語中にときおり出てくる各種設備(フォークリフトやボートなど)について、描写が詳しく書かれていて、素人の私には知らなかったものばかりでした。もちろん知ってる人からしたらどう思うのかは分かりませんが。

でまぁ主人公なんですけど、簡単にどんな人かって言われたら先ほど書いたとおりです。けど私は働き者だなって思いました。ゾンビの出現で交通も経済も他のことも、そのほとんどが機能しなくなった社会で、特異な体質を得たことによって自分一人だけは安全に暮らしていくことが可能である。やろうと思えばもうこの先ずっとひたすら怠惰にだって過ごせるのに、あちこち動き回っているんですから(それも自分のためといえばそうなんですが)。私は「時子ちゃん(ヒロインの一人で、武村さんの隣人)と二人で暮らすだけが一番楽そうなのに」ってちょっと思ってました…笑 けど武村さんは生き残った人間を活用するためにスーパー内をきちんと拠点にして、色々調べて山での生活を試みたり、自衛隊駐屯地に乗り込んで自衛隊の行き先を探ったり、市役所を出ることになったときの準備についてなどを模索していました。本人は度々利用されっぱなしはごめんだと言いつつも、結果的には残された少ない人間たちのための行動をしています。人間が絶滅するのを黙って見過ごすほど社会性が無い、あるいは自堕落ではないんですよね。それに隆司(ヒロインの一人である深月の弟。医療資源が乏しく、病気が悪化してしまっていた)の手術だって、本を読んで自分でやろうとしていました。それまでを見てる感じだと、武村さんがここまで隆司の命にこだわるのは若干無理があるような…?って私は思ってました。唯一のお医者さんである牧浦先生(本作におけるヒロインの一人)だってすでに限界間近でどこまでやれるのかっていうところは武村さんも分かっていたでしょうし。諦めはしないでも、医者・設備その他もろもろの問題を考えたら、積極的にどうにかしようと動かなかったとしてもそれはそれでやむなしと言ってもおかしくはない状況だったと思います。知性体(ふつうのゾンビには襲われない武村さんでも襲われる可能性のある、より知恵を付けたゾンビの総称)の存在もありました。けど変なところで律儀な武村さんは結局敢行してしまい、そこがまた牧浦先生が武村さんに惹かれた要因だったりするのですが。まあ武村さん自身、自分が手術をしたところで隆司を助けられないことは分かっていて、それでも一応「やることはやったという言い訳作りのためにやってる」とは言っていました。けどみんながみんな武村さんと同じように病人と医者を連れて安全地帯から抜け出すかっていったらたぶん違うと思いますし、その中でも隆司への麻酔の注射のために自分の身体で注射が上手く出来るか何度も試したりしていて、私的にはやっぱり武村さんって凄いなって思いましたね(ひたすら怠惰になられたら物語にならないって言われたら、それはそうなんですが)。

さて、ちょうど話に出てきたので、次はこの話題に移りたいと思います。先ほど少し書いたヒロインの一人である深月の弟・隆司の手術をするところが、本作の中で私にとって一番印象に残る場面でした。
それはここがゾンビが急に現れるのと同じくらい、命の懸った切迫した場面で、ただ文章を読んでるだけなはずのこっちまでハラハラして、さらに圧倒的な条件の悪さの中で手術を行わざるを得ないために医師である牧浦先生の緊迫感が伝わってきたからです。
もし専門的な知識をお持ちの方がここを読んだなら「なぁんだ」ってなるくらいかもしれませんが、医療ドラマすらほとんど見ない私としては緊張しっぱなしでした。さてまず圧倒的な条件の悪さとは、手術を行うに当たって、人員が年数のごく浅い産婦人科医師とただの素人の2人しかいないこと。その中で何を用いてどういった手順で手術を行い、実際に執刀がなされるときはどういった役割分担をするのか。また実際に手術を行うときも助手がいないため諸々の確認作業などを一人で請け負わなければならないこと。これだけでも大変なことです。そして手術も終わろうかというときに、隆司の熱がだんだん上がってくるという事態が発生しました。そのとき牧浦先生はこの状況で起こりうる症状、およびその対処について頭の中でたくさんの可能性を絞り出していました。このように隆司の手術の場面では、たくさんの知識をもととして、これから行うことや現在起こっていることについて様々な可能性を考慮しながら正解だと思われる選択を導き出していくシーンが数多くありました。
これを見て、私はお医者さんがいかに大変な職業なんだろうと思わずにはいられませんでした。まずはたくさんの知識が必要です。しかもこれはどんどんアップデートしていかなければなりません。加えて、冷静かつ的確な判断力、そのための頭の回転の速さ。不測の事態が起こったとき、そこで何が起きていてるのか?何が起きているか把握したとしてどうするのか?それが分からなければ何も出来ませんよね。そして何より他人の命を預かり、その他人の身体を自らが扱うということに対する精神的な強さです。
まして牧浦先生は彼女がいたコミュニティ(市役所。生き残った人間は市役所に集まって立てこもっていた)の中で唯一のお医者さんであり、またそのコミュニティの中でも実質リーダー的な役割を担っており、それらが過労・心労につながって不眠症になったり、鎮静剤を飲んでいる程でした。すでに摩耗しきっている中でさらにこのような重大事に臨まなければならないという状況だったのです。
正直に言って、私はこの隆司の手術の場面で怖いやら緊迫感やらで涙が出てしまいました。と同時に、もし自分がこれからこんなふうにお世話になることがあったらお医者さんや看護師さんにしっかりお礼を言わなくちゃいけないなとも思いました。
以上のように武村さんの一応は筋を通そうとするところや、緊迫感ある牧浦先生の手術などがとても印象的なシーンでした。

…なんか言いたいこと大体言っちゃった感があるのて、ここからはざっと各キャラたちの振り返りをしたいと思います。

調達班のネームドキャラはみんな優秀な人たちでした。社長は功績に驕らず人格者で、さすが社長の職に付いてる人は違うなぁって感じでした。佐々木もとても頼れる人でした。人柄もしっかりしているようで、さらに元自衛官ということで武器の扱いにも長けていて、戦闘での貢献は一番だったのではないでしょうか。人間の反乱分子の鎮圧もこなして、終わってみれば意外とあっさりだったなーって感じでした。工藤はいかにもやんちゃさんって感じなんですが、戦闘も出来るし、元美容師で髪も切れるし、ここまで死線をくぐり抜けてきているのもあり、精神的にもしっかりしてるところが窺えて良いキャラでしたね。小野寺は最初頼りなげな描写がされた後、危険がひしめく街への食糧調達に立候補して「これやられ役なのでは……」と思ってしまったのですが、きちんと活躍して無事生還しました。とても勇気のある人です。

深月は本作のメインヒロインで、vol.1と3で特に出番が多かったのですが、私としてはvol.1のときが一番思い入れ深かったです。ただvol.3でも大事なシーンが多くて、「守られてばかりじゃいられない」と危険を顧みず自ら行動するなど、深月の精神的な成長が見れたり、武村さんを健気に慕っているところで彼女の魅力が出ていたと思います。「優がこ○されたとき、隣にいてくれたのは誰だったんですか!」(うろ覚えですみません)の台詞は良かったですね。

時子さんもヒロインの一人で、もうゾンビになっちゃって会話が無いのが惜しいですが、そんな自我の無いはずの状態だけど武村さんのことを気にかけてるのが窺えたりと、出番が少ないながら、彼女のことが好きになれるシーンもしっかり用意されています。それに実質武村さんが一番最初に接触したヒロインで、武村さん自身もなかなか思い入れを持っていました。…まあ彼女えちえちですし(身も蓋もない)。

牧浦先生はvol.2のメインでしたね。逆にvol.3ではほとんど出番が無くて「最早忘れられてない?」くらいの感じだったのが残念でした…。生きてはいるはず(死んだという描写は無いので)なのですが、深月が物語の中で完全にヒロインにおさまっちゃったからですかね…。牧浦先生ルートに行く選択肢もあってよかったのに…(ただの願望)。
牧浦先生は、さっき散々語りましたが、精神的にもボロボロでギリギリの線にしがみつきながらも、結果として隆司の手術を成し遂げます。そんな、脆さの中に精一杯の強さを見せてくれました。ギリギリの状態ながらも踏みとどまって頑張る、そんなところが彼女の魅力だと思います。あと印象に残っているのは、vol.0で「雄介(武村さんのファーストネーム)と同じ病院で働いているということに牧浦は感動を覚えた」という地の文ですね。おそらくこれはあの状況で牧浦先生の思い描いた幸せの形なのでしょう。世界がこんなことにならなければ起こり得ないことではあります(そうでなければ牧浦先生と武村さんは出会うこともなかったから)。ですが、牧浦先生はお医者さんをすることに大変さを感じつつも、やりがいを持っていて、そんなお仕事を自分が好意を持っている人間と行える…すなわち一つのことに向かって共に励み、同じ時間を過ごし、その中で関係性を築いていく(いける)ことにある種の感動を覚えたのではないでしょうか。えぇ、それはなんと素晴らしいことでしょう。学校や部活、お仕事をやっていく中で仲間、気の合う友達が出来たというのと同じようなものだと思います。


さて、こんなところでしょうか。こちらの作品、もとは小説で一応未完らしいのですが、長いこと続きは出ていないそうです。もしまた将来この続きが出たら読みたいなーと思っています。

それではここまで読んで下さった方、どうもありがとうございました。

Secret agent 影華 感想

シクエジ影華をプレイし終えたので感想を書きます。以下ネタバレありです。ご注意ください。

全ルートプレイしましたというところで、せっかくなのでプレイした順に書いていきます。一つのルートが終わるごとではなく、全ルートをプレイし終えてから書いているので、どこか本編内容と齟齬があるかもしれません。その際はどうかご容赦ください。


神楽ルート

神楽が一番好きなキャラなので、一番最初にプレイしました。

一般CG(R-18ではない)が4ヒロインの中でも一番綺麗なのが多いと思いました。まあ前述のとおり私が神楽のこと好きだからっていう贔屓目も入ってしまっているかもしれませんが…笑 特にお気に入りなのは、二人でお弁当・布団で読書・桜の下です。お弁当のCGはたくさんの色が使われていますが、色合いが華やかで見た目も良いですよね。こういうのを色のバランスがいいというのでしょうか?素人なのでよく分からず恐縮です…苦笑 このcgには差分が5パターンありますが、1枚目が一番好きです。お弁当の中身が写っていて全体の色合いが良く、それとわずかに口が開いて相手の反応を待っているような表情が好きです。
それと、これは今作と関係無いのですが、神楽の紫髪と正面を向いている立ち絵の笑顔差分が前作から大好きでした。

さてお話としては、神楽にお見合い話が来た!というものでしたね。お見合いの話自体は神楽の父が実はそこまで本気でもなかったということで、ちょっと肩透かしを食らった気分ではありました。ですが、騎士団御披露目式の最後にあのように挨拶する神楽の姿は印象的でした。そしてその言葉も好きでした。これはおそらく、今まで親の期待のとおりに生きてきた神楽が父親の病気見舞いや曾祖叔母の手記などをきっかけに、少しずつ自分という存在を感じ、自分自身の意思を持つ過程を経たことによるもの、ということなのではないでしょうか。

神楽の父母も娘の成長ぶりをよく見れたことと思います。そしてまた神楽自身もパートナーである迅くんと一緒に少しずつ成長していこう、というのが垣間見えたのは良かったです。
普段友人としゃべきるときとは違う、騎士団御披露目式での全体に向けたしゃべり方と、神楽が両親に「お元気で」と言ったボイスが好きでした。
本音を言えば、迅くんとの一騎討ちはもっとがっつり見たかったなと思いましたね。


舞ルート

舞ルートは取り扱っている題材としては一番好きでした。それと舞さんのいたずらっぽいところに起因する言い方とかそれ以外の台詞でも、中の人の演技がよくはまっていたのではないかと思います。細かな演出も神楽ルートに比べて多く、他ヒロインとの絡み(前作からの物語の都合上でもありますが)もあり、良かったです。

この舞ルートでは騎士団騒動のお話が中心でした。

その中で新団長である神楽が騎士団運営に苦労しているところ・みんなそれぞれが自分のやりたいことを自覚し、それに向かって突き進む様・夢と現実を天秤にかけざるをえない九鬼先生など、現実的な描写がとても多く、それは私にとっても面白く、興味深いものでした。

また九鬼先生の教育に対する考え方、それも関連した騎士団のあり方、今回の問題を通じて出てきた一般生徒・騎士・教師などそれぞれのポジションによる意見や現状などは特に面白かったです。会議の途中で舞がキレそうなのは思わず「あぁ…見てられない…」となりましたが、彼女が努力に対して一家言あるのは前作での苦労もあってこそだと、プレイしていてよく分かります。それと騎士団の業績録は私もすごい良いなーと思いました。こうやって客観的にまとめた資料を作り、それをもとに主張を伝えるのはいつでも必要な技術だと思っています。私は学生時代、生徒会なんて面倒なだけと思っていました。実際そういう一面はありますし、現実と冬華学園の騎士団とではまた違ったところもあるでしょうが、「こういうことをやってるんだ」って分かりやすく伝わるのはとても良いですよね。

そして最終的には彼らのやってきたことが報われた形で騎士団騒動は終わり、物語はエンディングを迎えました。舞だけでなく、九鬼先生、おにぎりの騎士や保守派騎士の人たちなど、たくさんの人物が動いている様が見えたのが良かったと思います。それにしても迅くんの一人称視点を見るに、彼は冷静に状況をよく見ているようでした。

九鬼先生の研究テーマについてと、舞の二つ名のくだりも面白かったです。私の全然知らないテーマではあったんですが、九鬼先生の説明の中に出てきた言葉を適当に調べて「へー、こういうのかあ」ってなりました。このゲームに限らず、エロゲで変な知識が増えるのって楽しいんですよね笑 興味無い人は飛ばせばいいし、興味あるなら今の時代ちょちょっと調べれば、細かな部分の信憑性はともかく、概要くらいは簡単に見ることができますから。ほんと良い時代です。舞の二つ名については詳しくは控えますが、そのへんは面白かったのでセーブして何回も見返してます笑 舞の退団式で、最後に保守派騎士と別れの挨拶を交わすところも良かったです。あと個人的には「最後にVRルームに行ったのなら舞と迅くんの一騎討ちが見たかった!」ってなりましたね。その場合、話の展開がよく分からない感じになりそうですかね…苦笑


ゆいルート

メイドとドレスのcg(R-18)が個人的には良かったです。ドレスは、特に首元のチョーカー(って言って正しいのでしょうか?)・ビスチェ(orコルセット?)・グローブ・タイツにレースの模様が付いていて、とても良いと思います。
そして迅くんが赤ちゃんプレイのようなものをしているときの中の人の演技も良かったです。小難しさの一切無い台詞と、あやしてるからああいう言い方になるんでしょうが、不自然な"読んでる"感というか、棒読み感が逆に良かったです。私の精神がもっとズタボロに壊れていたら、あのボイスに堕ちていたかも分かりません() でもまあ実際、キャラとしてもゆいはいいですよね。声も合っていると思いますし、年下のスタイル抜群ショート編み込みですもんね。

さてストーリーですが、偽ゆいと偽りせのボイスが良かったです。特に、りせの演技を完全に止めた偽りせ・りせのしゃべり方がわずかに残った偽りせですね。りせって、溜めるっていうか、最後をちょっと伸ばすというのか、余韻が残ってるしゃべり方をするじゃないですか。それを残しつつ、声自体は低くしたしゃべりが好きですね。単純にりせの声で悪っぽい演技を聞いたのが新鮮だったからっていうのもあったと思いますが。

あとは、ゆいの拘禁されてるビルに間に合わず、火の手が回ってしまい迅くんが絶望に覆われたシーンも良かったですね。何よりあれは迅くんの心からの叫びでしたから。あそこでゆいが助からなければ物語にならないと分かってはいますけど、幸せなだけが全てじゃないですもんね。
ゆいに赤ちゃんプレイされるシーンの前で、私は「迅くん、弱くなったね。愛する人が出来て」って思ってました。そしてゆいが助かったときもこのまま安全な場所に行こうって言ってました。それを聞いたゆいが啖呵を切るわけですが、そこでゆいの強さと迅くんの弱いところを対比するようにしたのかなーとか思いました。

あとは「ジュ○ーブ条約が適用されるとは思わないことね」でちょっと笑ったとか、消えたはずのハートが出てきてびっくりしたとか、最後のえ○ちシーンはここまでの経緯もあって二人の幸せそうな姿に満足したとかありますが、最後は時が少し進んで、綺麗に終わって良かったですね。cgの幾分大人っぽくなったように見えたりせもグッドでした。


カノンルート

4ヒロインの中で一番イチャイチャしてました。他ヒロインのルートでは基本何らかの危機が迫っていましたが、このルートは純粋にイチャイチャしていたと思います。
カノンから迅くんに対するイチャイチャ的なボイスも気合い入ってました。私が気に入った台詞の一つは「娘のえがおを守ってくれてありがとう……だ、そうです」です。「だ、そうです」のところでちょっと照れたように声が小さく、ささやくようになっていたのが良かったです。あと「時系列としては、テレビシリーズ……説明すると」のところがファンならではの早口って感じで面白かったです笑

ストーリーについては、モモカが無闇やたらに拡散してるけど大丈夫かな?とか学園都市の動画よりカノンの動画の方が再生回数多いのやばくない?とか思いましたね…笑 あとはいくつか良いなーって文章表現がありました。


りせ、ゆいハーレムルート

りせはゆいに比べて小さいことを気にしてるみたいですけど、りせだって全然小さくはないよねって思ってましたかね…笑

りせの一番最初のシーンで髪が目にかかってなかったのが最初は気になったというか、新鮮でした。両目見えてるの珍しいな~って。

めちゃめちゃにどうでもいい感想で申し訳ないのですが、ゆいの台詞で「……、……いっぱいかけてくださいね」っていうのがありまして、その「さいね」のイントネーションがマリーローズみたいだなって思いました!

なんかこれ最後の方は相関関係の矢印が入り乱れてどっち向いてるのか分がんね状態でしたが、りせが楽しそうなのでよしとしました笑


影華編

ゆいルートで偽ゆいや偽りせが出てきたときから思ってたんですけど、みんな危ない技術使ってるなーって感じです。姿形はもちろん、声まで変えられたら、もう誰が誰だか分からないし、私はキャラが登場するたびに「この人は本物か…?」って疑心暗鬼になってました笑 やりようなんていくらでもあるだろうし、色々、それはもういろいろとえらいこっちゃです。特にあの五感に訴えかけるとかいうの、マジで怖いどすね。

モカの迷宮は良かったです。選択肢で分岐させて、間違ってたらふり出しに戻る。でも間違った方がある意味美味しいシチュエーションなのが楽しかったですね。私は神楽のところを何回も見返してました笑 お嬢様っぽい丁寧な言葉遣いをする神楽もいいですね…!そういえば本物の神楽ってときどき男言葉になりますけど、基準がよく分かりませんね!ガハハ!()

気になったのは長官がいなくなったら鷹さんがその代役をしていたことですね。長官が内政の要で、鷹さんは実行部隊のリーダーということでしたから、そこで出てくるのは長官の下のNo.2じゃないんだって思いました。

あと結構最近の言葉が出てきたりして、自分ももう老害なんだなぁと思った次第です…笑

無印からなんとなく不穏なところを感じましたけど、悪っぽいアナトも良かったですね。迅くんの影から出てくるところとか、あの前後は意外と怖い感じがそこかしこにあって、油断しててやられた気分でした…笑「あら、もう少しゆっくりしていってもいいんですよ?」はもう少し悪く言っても良かったと思いますが、モモカに毒を飲まされたときの叫び声なんかは白月さんのああいう演技を見たことが無かったので印象に残ってます。

モカが「aiにあるまじき不合理さ。まるで自分が人間にでもなったかのような言動をしているって気付いてますか?」と言ってましたが、正直それはブーメランでは?と思っちゃいましたね笑 合理非合理はともかく、今まで散々軽口叩いてきたモモカを見てきているものですから。でもこういうのがあるからこそ、ゆいルートの幽霊みたいに人格なんて全て消す方が良いんじゃないかと思うときもありますよね。感情を消してただ動作だけに集中させるのか、意思を持たせた自律提案型にするのか。実際のところは、その用途に応じてどちらが有用かは違うと思いますけど、そもそも技術として目指してきているのはきっと後者なんでしょうね。そっちの方がより高度でしょうし。

鷹の投げた苦無が飛んできて死を感じた結果、舞が怖じ気づいていたっていう描写は良いなって思いました。舞は飄々として食えない人柄ではありますけど、迅くんのような死と隣り合わせの忍者ではなく、ただの一般人ですからああいう反応になるよなぁと。

ここまで特に流れも無くばらばらと思ったことを書いてきてしまいましたが、結論としては結構面白かったです。迅くんが鷹さんとの二回目の対戦では実は本物を使ってましたとか、実は無形さんはすでに電子空間にいましたとかは一本取られました。鷹さんが昔あった部署のことを語ったことや、迅くんと対峙しているときに鷹さんが自分の言ったことに驚いていたりしてたのも真相を知ると「そういうことなのかな?」となりました。

最後に、このはのR-18cgはでっっ!、えっっ!でした。ありがとうございました(この記事で唯一役に立つ情報)。あっ、神楽の一般cgも良かったです。ぶわっと広がる騎士団のマントと神楽の紫髪、キリッとした表情、それと小指に向かって一本一本の指がだんだん曲がっていってる左手ですね。


以上になります。ここまで読んでくれた方、ありがとうございました。

なのは the movie 1st 感想

魔法少女リリカルなのは the movie 1st」を観たので感想を書きます。

初めに結論から言うと、凄く良かったです!(語彙力)
ストーリー、キャラ、戦闘シーン、武器、戦闘服、魔方陣のエフェクトなどなど…心くすぐられるものがとても多かったです。詳しくは後述します。


さて、いつもの組み立てになりますが、この劇場版なのはを観た経緯をば少し。

なのはに興味をもったきっかけなんですが、たぶんグッズショップでなのは関連グッズを目にしたのが始まりだと思います。

戦闘服を着て武器を握ったキャラクターのアクスタ?とかが店頭に並んでました。それが何度か目に入ってる内に、幼女趣味は無いのですが()、戦闘服がかっこ良かったり、戦闘シーンを切り取ったものだったのか表情がキリッとしてたりと、イラストが結構好みで売られているグッズをちらちらと見るようになりました。そのうち結局髪が黄色い子が武器を握りながらもう片方の手をこっちに差し伸べているイラストのクリアファイルを買いました。今思えばデトネ関連で売ってたんじゃないかと思っています。

それでタイトルを知り、どんな作品か見てみようと思いましてネットで調べました。そうしたら「あまり時間が無くお手軽になのはを知りたい人は劇場版がよいでしょう」とのことだったので、その劇場版2作を視聴した…という次第です。

1作目だけはだいぶ前に観て、2作目はしばらく放置してました。ですが、とあるなのはのMAD動画を見て凄く面白かったので「これは原作も観なきゃな」と思い、放置していた2作目・なのはthe movie 2nd A'sを観ることにしました。それで、ついでなので1作目から観直しました笑


というところで、前置きが長くなりましたが感想です。まず第1作目「魔法少女リリカルなのは the movie 1st」から。

私としては、この作品は魔法少女ものだけれども、それと同時に親子ものだったなという感じでした。それは数年前に初めて観たときも同じ感想だったと思います。

言ってしまうと、プレシアとフェイトの物語ですね。

戦いがありながらも、ときに幼女がキャッキャウフフしてるようなストーリーなのかなぁと思って視聴を始めた私ですが、ところがどっこい、「うわっ…結構きつっ…」ってなりました…。グリザイアとかやってたので、この手の題材には結構反応してしまうと言いますか…。

プレシアとフェイトが出てくるところはときに悲しく、ときに何とも言いがたい切ない気持ちで観ていました。

劇中の一場面で、ジュエルシードの集まりが悪いことに憤ったプレシアがフェイトを鞭で叩く場面がありました。
あれはまあほぼ虐待ですよね…。でもあれだけ理不尽に痛め付けられて、それでもフェイトはアルフに対して「母さんのことは悪く言わないで」と言いました。ここを見て悲しいというのか、何とも言えない気持ちになりました。あの仕打ちを受けてなお、ああ言っていたフェイトを見て、ほんと子どもには親しかいないんだなと。それほど子どもにとって親は良くも悪くも大きな存在なんです。だから子どもよりたくさん生きて色々なことをよく知っているはずの親が、一時の感情に囚われず子どもを導いてあげなければいけないんだと思うんですけどね…。意識してるのか無意識なのか分からないですけど、子どもが逆らわないのをいいことにそれを利用してる人も現実にいますし…。
アルフの「なんであんなに頑張ってるのに…しかも娘にそんなひどいことが出来るんだよ!」っていう台詞には同意しかありません。「こういうのは気持ちだから」とフェイトが買っていき、無残に打ち捨てられたケーキも、痛ましい場面でした…。

でも、プレシアのことを最初から最後までは憎めませんでした。終わり方が切なかったのもありますし、アリシアを失ったのも完全に不慮の事故で、しかも他所の研究員に安全処理するのを妨害されていましたしね。それとやっぱり、仕事仕事ばっかりでアリシアに構ってあげられなかったことを彼女は本当に悔やんでいて、もう少しでアリシアと遊んであげられると思っていた矢先にあれですから、つらかっただろうなと(こんな言い方したらプレシアに「あなたに私の何が分かるの」って言われちゃうんでしょうけど…)思います。だからって代わりに作った人造人間にきつく当たっていいわけじゃなくて、フェイトはフェイトで愛してあげて欲しかったです。けど、アリシアを失った経緯からしてプレシアはアリシアという存在自体に対する執着が強くて、フェイトにはきつく当たるしか出来なかったのが残念でした…。なまじ顔はそっくりで、フェイトを見る度にアリシアのことを思い出してしまって、それで余計苦しかったりっていうこともあったかもしれませんね。ただその理屈で言ってしまうと、アリシアと顔が同じフェイトをよく鞭打てるなとか思ったりもします。でも魔術属性?とか利き腕とか、アリシアとフェイトの違うところがプレシアにはよく分かっていますから、そうはならなかったのでしょうかね…。

クライマックスで、プレシアの「私は気付くのがいつも遅すぎる」という台詞がありました。あれでプレシアが何に気付いたのかは分かりません。でも、そこにせめて少しでもフェイトに対する愛情があればよかったなと思いました。

繰り返しになりますが、どんなに理不尽でも、どんなに乱暴でも、子どもには親しかいないから…だからプレシアとフェイトには仲良くやってほしかったって思いました。

innocentっていうサ終したソシャゲ&漫画版があるそうで、そちらではアリシアも生きていてプレシアが親バカやってるらしいというのをネットでちらりと目にしました。時間が取れたらそっちも見たいと思います。プレシアとアリシアとフェイトが仲良くしてるところを見れるの嬉しいです…本当によかったです…。(劇場版A'sでもそんな一幕が見れました…ありがとうございます…!)


というわけで、辛気くさい話はこのへんにして良かったところの話に行きましょう…!

ではまず武器ですね!レイジングハート!あれかっこいいですよね~!デザインそれ自体や色合いも良いですし、普段の杖から砲撃形態へ切り替わるのとかも好きです!あとは英語音声ですね、あれも好きです!それとインテリジェントデバイスの名を冠し、自ら使用者に対して提案、意思表示などを行うところが凄いですよね。よく武器を使う物語では、長年連れ添った相棒として剣に話しかけたりとか、また実際に武器が意思を持っているのではないかというような描写がありますよね。GE(のレン)だったり、ダイ大(のダイの剣や鎧の魔槍)だったり。そこから一歩進んで、武器とのコミュニケーションを取れるというのが私にとって「おお~、すげぇ~!」と、面白いなって思うところでした。

あと、なのはのバリアジャケットもカッコいいですよね。まず色の配置を含めたデザインが好きです!そしてなのはがカノンモードで発射するときや攻撃を防御するためのプロテクションなど、技を発動するときに出現する魔方陣も好きなんですよね。そして砲撃したあとにプシューってクールダウンみたいに煙が出るのも良いですね!さっきからあれ好きこれ好きしか言ってなくてあれなんですが、なんと言えばいいのか…ロマンというのか中二病というのか…笑 魔法とかそういう類いのものに対する漠然とした憧れなのでしょうか。手をかざしたらそこから雷が出たり、バリアを張れたりって憧れませんでしたか?それこそ小さい頃にハリポタを見た人はみんな新聞を丸めて杖にして「エクスペクト…パトローナース!」と叫んでみたり、そこらにある本を片手に「バオウ…ザケルガー!」と唱えていたような。

忘れてましたが、好きなものはまだあります!空戦魔導士と言われるところの空を飛べることと、武器を握るときのカチャって音です!
音はまあ音なのでそれはそれとして、空を飛べるのいいなぁって思います。空を飛ぶのは人類の夢ですから。それに色んなゲームでも空を飛べたりするのがありますよね。例えば、ドラクエ8レティスの魂を使ったとき・スーパーマリオ64で羽マリオになったときなど、まだまだあると思うんですが、今はこれしか思い出せなくてすみません…笑 あと空を飛んでいるわけではなくて、正確には落ちてるだけですけど、スパイダーマンのゲームでビルからビルへ糸を出すことでどんどん進んで跳んでいけるのもありますよね。私はたまに夢で見るんですが、スーパーマリオ64みたいに1、2、3で大きくジャンプしたらそのまま空にはばたいて、身体を左右に傾けたらそっちに曲がって、上昇気流に乗ったらもっと高いところまで行ったりするんです…!なのは達の場合は遊びじゃなく、戦いで空を飛んでいますけど、空を高速で飛びながら技を発動したり、バインドを仕掛けたりといった敵との駆け引きを行う高機動戦はなかなかに熱いものがありますよね。


ではまた戻りまして、ストーリーの良かったところについて書いていきたいと思います。

まずは、なのはとフェイト、二人の「まだ私たちは始まってもいない」、だから(本当の)自分を始めるために始めよう(最後の勝負を)・終わらせに行こう(今までの自分を)です。これは良い台詞だったなと思いました。この二人はそれぞれの事情もあって、ろくに話すこともありませんでした。だから「まだ私たちは始まってもいない」。そのためになのはからは「最後の勝負」を。そして事態は進み、フェイトからは「今までの自分を終わらせるために」という言葉を聞くことが出来ました。それぞれ、すれ違うばかりだった二人の決意の表れとなる言葉でしたね。

そこに関連して、プレシアから今までの事情と思いを聞かされ心に傷を負ったフェイトが再び立ち上がるシーンも好きでした。モニターに映ったなのはの姿を見、今までなのはに何度も話しかけられて、名前を呼んでくれたことを思い出す。そして虚ろだった目に光が灯り、傷付いたバルディッシュが自ら動くのを見て、フェイトはこのままじゃ終われないと思い、立ち上がりました。今までなのはが何度もフェイトに呼びかけたこと、そしてこれまで幾度もともに戦ってきたバルディッシュとの絆がフェイトの心を救い、呼び起こしたんだなと、とても感動しました。

そしてリニスも良いキャラしてましたね。最初はフェイトの養育係としての登場でした。そのあと時間が進んで、プレシアが倒れているのを発見し、そこでプレシアの実験について彼女は知りました。目を覚ましたプレシアに「死者は戻らない」と、それを聞いたプレシアに凄まれても一歩も引かず「アリシアを失ったのは悲しいことだけど、今のあなたにはフェイトがいます。まだ引き返せます」と伝えました。結局プレシアはそれをよしとせず、彼女を説得することはできませんでしたが、プレシアの悲痛な思いを彼女は目の当たりにしたというところでした。
在りし日のプレシア・フェイトの従者、使い魔としてわずかの出番でしたが、十分見所があったのではないかと思います。

そして庭園でフェイトがプレシアに気持ちを伝えるシーンですね。
フェイトは母さんに笑っていてほしかった、幸せになってほしかったと伝えました。それを聞いたプレシアは表情を変えますが、結局「あなたは大嫌い」と言って、アリシアの身体とともに庭園の底へと落ちていきました。
フェイトはプレシアにぞんざいに扱われてきましたけど、それでも彼女の母を想う気持ちが伝わってきましたし、それを聞いて表情を変えたプレシアもあの一瞬だけは心を軟化させたのではないでしょうか…。けれど結局は「今さら…」と思ったのか、くだらないと吐き捨てました。でもあなたなんか大嫌いと言ったときのあの表情はフェイトに対してプラスの気持ちを持っていた、そう思えてしまうような少なくとも今までプレシアがフェイトに見せてきた表情の中では幾分柔らかなものだったのではないかと思いました。思わず涙が流れてしまう、凄く良いシーンでした。

そして最後に、しばしの別れになるフェイトとなのはが言葉を交わすシーンですね。
今まで長いあいだ話が出来なかったぶん、何度も何度も名前を呼び合う二人がとても印象的でした。自分の名前を呼ばれてその度にそれを噛みしめるなのはとフェイトはまさしく友達、親友でしたね。「なのはに困ったことがあったら、今度は私が助けるから」とフェイトが言ったところも感動的でした。今までフェイトをずっと見守ってきたアルフも彼女のそんな様子を見て泣いてましたね。二人の絆が結ばれたことに涙しつつ、そんなアルフの様子を見て泣き笑いしてしまう、そんな良い場面でした。


そういえば2回目の視聴で気付いて、気になったところがありました。それは暴走した複数個のジュエルシードを一度に封印するときになのはが「フェイトちゃんのことが分かったかもしれない」と思い、そしてなのはの家庭内での様子が映されたところと、フェイトの最大の一撃・フォトンランサーを食らったのになのはが大してダメージを負っていないところです。
たぶんなのはの方でも家庭環境に何らかの問題があることを示唆していたのでしょうか。序盤になのはの家族が映るシーンもありましたが、何の問題も無さそうだし、というか何の問題も無いからこそなのはがこんな明るくて良い子になったのかと思っていましたが…。まあそこらへんは追々ということで。

そしてあの防御力も何だったんでしょうね。A'sでもヴィータの一撃であたり一面が火の海になったのに、なのはが無傷でその火の中から姿を現す場面がありましたが。そっちは耐火性に強い加工を施したバリアジャケットだったとしても、なのはって元々防御力が強い人なんでしょうか。


さて、ひとまずこんなところですかね。思ったより長くなっちゃったので、劇場版A'sの感想は別記事にしました。またなんかあったら書き足します。
それではここまで読んでくださった方、どうもありがとうございました!

水蓮と紫苑 水蓮ルート感想・総評

水蓮と紫苑の水蓮ルートをプレイし終えましたので感想を書きます。ネタバレありなのでお気を付けください。

他のゲームを先にやってしまって、それの感想も書いて…とかやってたら、紫苑ルートからずいぶん間が空いてしまいました。

キャラとしては紫苑の方が好きなので、シナリオを読みつつ、このキャラ(水蓮姉)ってどういう感じの人なのかなーっていうところも考えながらプレイしてました。

弟のことを心配しすぎる性に無頓着な姉なのか、弟が心配というのを建前にして無意識的に自分の性的欲求を満たそうとしてるのか、どっちなのだろうか。あるいは両方か。とりあえずこういう認識からスタートしました。

水蓮姉は突然主人公の前で着替えようとして紫苑に注意されたりしてて、確かに性には無頓着でした。
どうすれば主人公が喜ぶ(もとい悦ぶ)のか、なんか"分かってる"感があるなって最初感じたんですが、でもなんか「それは故意でもないし、そこに悪意もなく、その人はそうしてる」的なものなのではないのかと後から思いました。というのも、それは主人公の言っていた、水蓮姉は元々センスがある上に、一回の戦闘で手に入る経験値が多いから自然と上手く出来ちゃうゆえ、というところによるものなのかと。

主人公に気持ちよくなってと言いつつ自分が気持ちよくなろうとしてない?と思えるような節もありますが、それもあるかもしれないけど、水蓮姉の場合は「主人公に気持ちよくなってもらえることを優先する、また、それに幸せを感じる人」なのかなあって。そういう人であるところに、主人公が性的なことで喜ぶと分かってしまい、「弟(主人公)に我慢してほしくない、したいことをしてほしい、気持ちよくなってほしい」という思いが強すぎるあまり、すぐえ○ちしちゃう、というところですね。そういう意味で欲望に忠実とも言えるかもしれません。でももし、性的なことじゃなくて、それとは別に主人公が喜ぶことがあったら全力でそっちに付き合ってくれると思います。ただ今回の場合は、あまりにも身体がえ○ちすぎる若弥姉妹が主人公を挟んで川の字で3人で寝てるから、主人公がむずむずしちゃって、それに気付いた水蓮姉が性的な方向にご奉仕パワーを発揮してしまったという感じです。そういうわけで、ただ身体を求めるだけなら性欲ですが、そこには主人公に対する愛もあるから、サブタイトル通りの愛欲となる…っていう感じですかね。このゲームのジャンルは公式HPに「愛欲に溺れるADV」と書かれていますが、この水蓮ルートは正にそれでした。ここまで長いこと書いといてあれですけど、細かいことは考えずキャラが気に入ったなら抜○!って感じです笑

途中で「私のそばにあなたがいて、紫苑がいて……3人の未来をずっと思い描いていたの」っていう水蓮姉の台詞があったんですが、ふとホワイトアルバム2を思い出してしまいました。この場合は平和だけど、同じような言葉・状況でもこれがWA2だとああなるんだよな…って何とも言えない気分になりました…苦笑

あと主人公の台詞で「ぼくが突き入れてるはずなのに、水蓮姉に馬乗りになられてる気分だ」っていうのがあるんですけど、これが言い得て妙すぎてびっくりしました笑 それくらい水蓮姉はパワーがあるということです、色んな意味で笑

ひとまずこんなところですかね。
水蓮姉の人柄については先述のとおりですし、シナリオとしては、水蓮姉は最初から好感度MAX(紫苑もたいがいですが)で、設定を拾いつつ、将来のことに関する決意をするところとかは紫苑ルートと同じですね。尺の中でまとまっていましたし、特に訝しむようなところも感じずスラスラと読めたので良かったです。ただ誤解を恐れず言うと、シナリオゲーではないので、その範囲で、です。

というわけで「優しく甘やかしてくれるお姉ちゃんというキャラクター性」と、「水蓮姉のビジュアル」が気に入ったのならおすすめできます。たすくさんのイラストはもちろん素晴らしいですし、通常シーン・ごにょごにょシーンも共に演技も十分です!ご参考までに。


それと今作から取り入れられた射○メーターですが、私は良いと思います。
最初見たときはこれなんだ?って思ったんですけど、仕組みを理解して笑ってしまいました笑 その発想は無かったなぁと笑
最初は「あと10回分の台詞と分かったら終わりが見えて興醒めしちゃうから、直前に表示した方がいいんじゃないか。例えば10じゃなくて5とかの方が良いのでは」と思ったんです。けど、メーターの数字を認識するためにゲームに集中してた意識を現実に戻すので「直前にメーターを表示するより少し間を空けた方が良いか」と思い直しました。その方がまた絶頂の瞬間に意識をゲームに集中させられますよね。
メーターの数字を認識するために意識を一回現実に戻して、そこからまた集中する。意識を一回現実に戻すとどうしてもゲームや行為に対する集中が途切れちゃうから、メーターを認識してからまたゲームに集中するまでの時間をより多く設けた方がよい、ということですね。ただ15とか長すぎるでしょうし、それどうやって表示するのっていう問題もあるでしょうし、何よりそこは個人の好み・やり方もあるだろうから、円が1周する10にしておくのが無難かもしれない、などと考えてました。

それと、キャラの立ち絵がまばたきしたり、台詞の途中でも台詞に合わせて顔のパーツが動くのやっぱ良いですよね。最近じゃ当たり前なのかもですが、どうも古いゲームと新しいゲームを交互にやってるとそういうところに目がいっちゃいます…笑
プリティケ2とかのE-moteも良かったですけどね。あれは顔のパーツだけでなく、髪とか身体全体がもっと動いたりしますし。たぶん手間が掛かるのでしょうね…。

さて、以上ですかね。
総評としては、シナリオはいつものcationシリーズくらいといった感じで、水蓮と紫苑のいずれか好き(orになれそう)なキャラがいるなら、といったところです。
私は紫苑にハマれたのもあって、このゲームを楽しめました!そしてこの記事を書きながら久しぶりに起動して、紫苑と初エンカウントするシーン(「昨日からよ!7m級よ!~(略)~じゃあ餌食決定!」)を見てめっちゃ笑ってました笑

それでは、ここまで読んでいただいてありがとうございました!

レアルタヌア セイバールート 感想

レアルタヌアのセイバールートをプレイしたので感想を書きます。

長い期間をかけてちょこちょこ進めてたせいか話の流れを忘れてるところもあったり、またこの記事を書くまでに間が空いてしまったのでおかしなところがあるかもしれません。どうぞご容赦を。

それでは物語の中身について書いていきます。

士郎が小さい子どもだったときから切嗣はあちこち旅に行っていて、その度に士郎は一人で留守番をしていたけれども、そのとき感じた寂しさも切嗣が楽しそうに話す旅先での土産話で帳消しだったというシーンがありました。
zeroを見てなくて、切嗣が血も涙も無い人というのだけは聞いているんですが、ここのシーンを見ると良い親だったのかなぁって思いました。まあ子どもを置いてけぼりにしてる時点で良くはないだろと言う人もいるかもしれませんが…苦笑 それでも子ども時代の士郎はこう言っていますし、私個人としてもこういうのいいなぁって思ってます。劇中でも士郎と契約を結んだことによりセイバーが士郎の過去を夢で見て、「あなたの知る切嗣はとても良い親でした」と言っていましたしね。セイバーは冷徹な切嗣しか見てなかったかもしれませんが、切嗣にもこういう一面があったと分かればセイバーにとっても好ましいものではないでしょうか。それでセイバーの切嗣に対する評価が改まってくれたなら嬉しい限りです。

それでは次に行きましょう。

序盤のVSバーサーカーは、誰かを助けようと思っても「近寄れば絶対にこ○されると理解して」いれば普通は動けないはずなんですが、士郎は動けてしまうという彼の異質さが示されるシーンでした。
凛ルートでもギルにやられるイリヤを助けるために飛び出してしまいましたしね…。
これらを知ってるから、HF3章で士郎がイリヤに「自分以外の誰かのために、自分を犠牲にするな!」が特大ブーメランで「お前が言うな!」というツッコミを入れたくなって、個人的HF3章唯一のギャグシーン()になってしまうのでした…。あげくの果てにはイリヤに「自分を棚に上げて…」とか言われてますし…笑
近寄れば絶対にこ○されると分かっている、と同時に大切な人もその場にいるという状況があったとして、私が考えるに、死ぬのも怖いですけど、犬死するのもまた怖いですよね。だから私はそういう状況になっても動けないです。ところが士郎はそういう状況でも動けてしまうからあなたはおかしいだのなんだの言われて、特に策も無く飛び出すけどアヴァロンがあるから死なないという。まあ美味しいといえば美味しいんですかね。普通は犬死なんですが、大体はアヴァロンのおかけで生きてるだけ。アヴァロンみたいな超回復能力があるなんて普通は思わないから、そんな犬死するようなことは止めなさいと凛もセイバーも士郎に言うのでしょうね。
ほんとよくよく振り返ってみれば、士郎はアヴァロンが無かったらとっくにくたばっててもおかしくないんですよね。というかあれが無ければ何回し○でましたかね。考えるのも恐ろしい…。


他の皆でご飯食べてるのにセイバーだけのけものにしていいものか、と士郎が言っているシーンがありました。無論、ご飯はみんなで食べた方が良いのでしょうが、聖杯戦争というごくごく秘密裏に行わなければいけないものなのに、この発想はいかがなものでしょうか…。しかも藤村先生や桜もいるのに。彼女らなら良い人だし、魔術師じゃないから大丈夫と思っているのでしょうか。まあ、これとて「近寄ればこ○されると分かっていた」のと同じで、こうしなければ気が済まなかったのでしょうね。こういう人なんですよね、士郎は。


凛によるところの「自分よりセイバーが大事だから、無茶と分かってても勝てないと分かってても戦う。その結果が死でも構わない。なぜならどうしてか知らないけど、アンタの中では自分より他人が大切だからよ」という台詞がありますが、これを聞いたとき彼女は本当に士郎の理解者なんだなって思いました。凛ルートでは何もかも(というわけでもないですが)上手くいくようになってるのはこういうことなんですかね。


凛は本当に良い人っていうか情に篤いというか、そういう人ですよね。魔術師としては素人の士郎のこともよく教え導いてくれますし。面倒見が凄く良いんですよね。普通なら匙投げてもおかしくないのに、最後まで付き合ってくれて。フェアじゃないとか借りを返すとか、そんなの魔術師の世界で気にしたらやってられない、まして聖杯戦争というこ○し合いの中でなら尚更。無駄だと分かっていながらそれでもやるところに人間性が出てるのかなと思いました。桜ルートはまだやってませんが(劇場版三部作は観ました)、人間性なら3ヒロイン中でNo.1だと思ってます。


凛の「殴り合う覚悟っていうのは、一度殴り合わないと一生つかないものね」っていう台詞、特に大事なシーンでもないのですが、個人的に好きなんですよね。何でもやってみなければ分からないっていうのはそうだと私も思っているので。私なんか自分で痛い目を見なければ絶対に分からないというか、頭では分かっていても身体で理解しなければ分からない人間なので、この類いの台詞を見る度に自分の至らなさを感じている次第です。
でも、まずやってみるというのが難しいんですよね。何かのきっかけがないと。始めてしまえば何とも思わない、むしろそれをきちんとやろうとするんですが、本当に最初の一歩を踏み出すのが難しいんですよね。…まあ、私事はこのへんで。


確か士郎が美綴のことを言っていたシーンだと思うのですが、この「黙っててもいいけどそれなりの条件が無いときついかな」とかふざけて言ってるシーンはめっちゃ笑いました。もっともらしい声色でこういうふざけたことをほざいてたんですよ笑
東京グールで篠原特等が真戸親子を評して「ふざけたことを論理的に言ってくるところなんかそっくりだ」と言っていたのを思い出しちゃいました…笑


これは私の大好きなシーンなのですが、士郎がご飯を作るときにちょうど凛が帰ってきて「なに?エプロン姿でお出迎え?結構似合ってるじゃない、そういうの」というところがあるんです!
なまじ凛はさっぱりした性格でどこか男らしく、そして士郎は家事が出来るものですから、この「仕事帰りの凛をエプロン姿の士郎が出迎える」っていうのが凄く想像できてしまってまた良いんですよね。ぜひそんな士凛の二次創作を見たい…!
士郎じゃなくてこれを自分として置き換えても、遅くに帰ってきた凛を労うというシチュエーションはなんというか憧れます。あぁ、遅く帰宅してきた凛を労いたい…。


この後の「殴ったって、もしかしてベアか!?」「そりゃベアもベアよ」とか「人を呼びつけておいてつまんないこと言うから殴り付けて黙らせたのよ」も面白かったです笑 それと先出しじゃないと気が済まないとか言ってて、凛ルートのときも凛が先出しでしたっけ?とか思ったんですが、忘れちゃいました。


学校でのセイバーVSライダーのところなんですが、士郎が窓から落っこちて令呪を使うシーンも好きです。セイバーに着地助けてもらうのもロマンありますし、なんというか不思議な嬉しさというかくすぐったさというか、そういうのがあります。騎士に助けてもらえるなんて、っていうのが。
HF1章で、士郎がバーサーカーにぶった切られて目を覚ましたときセイバーが士郎の手を取って「マスター。大丈夫ですか」っていう台詞ありましたよね。あのシーンは作画もセイバーの声も大好きで、セイバーに抱きかかえられてあの台詞を言われたらたぶん惚れます。HF1章の最初の方のセイバーの声って、まだ召喚されたばかりだからか少し声が固いというか低くて、それがカッコよくて好きなんですよね。
さて、話は戻りますが、ただこの場面は士郎のかっこよさだけならセイバーに助けてもらわない方の選択肢の方がかっこよかったですね。


結界を張った慎二を士郎が押さえつけるところがあったんですが、士郎らしからぬ即殺しようとする動きがあって結構好きでした。あの士郎がここまで言うなんてって思ったのを覚えています。ただまあこの場面ではこうでも言わなきゃ学校の生徒達の命が危なかったですからね。やむなしですね。あとここで慎二が藤村先生を足蹴にしたのは忘れてません。いくら慎二が魔術師の家の長男として産まれたのに魔術回路の1本も無くて可哀想とか言われても、それとこれとは別ですから。この一事だけで、元々地を這っていた慎二のイメージがさらに下がりました。まあそれを行ったのはあくまで"セイバールートの"慎二である、というところはきちんと認識していますが。

切嗣に助けてもらったときを士郎が振り返るシーンはとても好きです。
bgmも込みにしてこのシーンまるごと好きなんですが、その中で好きな台詞を挙げるなら「まるで、救われたのは俺ではなく、男の方ではないかと思ったほど」と「そう―いつかは自分も。あのときの切嗣のように笑えるのなら、それはどんなに、救われるのかと希望を抱いて―」でしょうか。
それでどういうふうに好きかと言われると、「切嗣が嬉しそうだったから」「士郎の生き方を決定付ける一つであったから」「このシーン一つで、自らが引き起こした大災害に責任を感じていて、そのなかで一人でも生き残っている人間を見つけることができた切嗣と、あとわずかで死にゆく存在だった士郎の二人が同時に救われている(救済されている)から」「舞台設定(この状況に至るまでのそれぞれの思い)を踏まえて、切嗣も士郎も、この瞬間は万感の思いで、この後もずっと心に刻まれる出来事だったのではないだろうかと思えるから」とかですかね。

つまり…

舞台設定を踏まえて、このシーンは切嗣と士郎にとって大きく心が揺り動く瞬間であり、また士郎にとって後の生き方が定まる瞬間であり、bgmも相まってそれがこの物語の読み手である私にとってもそれがよく伝わってくるから。そしてさらに私がここの文章表現が好きだから、です。
と、まとめてはみたものの、なんか上手く説明できた感がありませんね。でもここでセーブデータを残すくらいには私はこのシーンが好きでした。


バーサーカーを倒したあとの凛が「宝石全部使っちゃった」って言った場面ですが、ここでも彼女は人間として魅力的だっていうのを感じました。
最初は石は3個くらいしか使わないとか言ってて、皆からケチだなって言われてたのに結局全部使ってるし、長い年月をかけて作ったものでもこれは生き延びるための必要経費だったと理解してか士郎曰く「惜しんでいない」。それを作るために年月をかければかけるほど、惜しかったと思う気持ちは大きくなるだろうけど、でも凛はここが使い時だったともう無くなってしまったものに執着を見せていない。そういう凛の潔さが表れてますよね。
そして皮肉ではないけれど士郎に残念だったなと言われても、「ありがと。次はもっと良いものを作ってみせるわ」と返しました。そこには事態に向き合い、それを飲み込んだ上で、前向きに歩き出す彼女の姿勢がありますよね。そういうところが本当に好きです。


この頃あたりから士郎はセイバーに「王なんてやめちまえ」みたいなことを言ってて、私はそれが好きじゃなかったんですが、あれだけ鈍感で通してきた士郎が「あいつが好きだ」って直球を口にしてたり「どうしようもないくらい」「訳も無く泣いてしまうくらい」とまで彼女のことを想っていたと分かるシーンが来たものですから「そっか、セイバーのことが好きだったんだ。だからああ言ってたんだ」って、頷いてました。少しだけ…苦笑


セイバーをデートに誘おうとする士郎を凛が茶化してる場面があるんですが、そのとき「遠坂おまえubw見てろよ見てろよ。散々茶化してくれてるけど、ubwはあなたがヒロインのルートなんですよ」って思いながら見てました笑


セイバーとデートで街に行くためにバスに乗車してるシーンがあるじゃないですか。cg付きの。そこに至ってようやく「あっ、そういえばこのゲームってギャルゲーだったな」って思い出しました。このゲームは正真正銘ギャルゲーなんですが、ここまであまりにも殺伐としてたんですっかり忘れていた次第です笑


※ここから先はあまり好きじゃなかったことについて書くので、そういうのが嫌な人はしばらく下にスクロールして読み続けてください。この話題が終わったところに※印付与します。

ここから下は好きじゃなかった点についてのことになりそうなんで、書くか迷ったんですが、「このブログの趣旨は備忘録である」こと、「それがたとえ一時の感情で、後から思い直すことになったとしても、それは間違いなくそのとき感じたものである」ということを踏まえて、書き残すことにしたいと思います。

「何が嫌いかより、何が好きかで自分を語れよ」、「何を言うかが知性で、何を言わないかが品性」という言葉を聞いたことがあります。
確かに私はそれらの言葉に同意します。と同時に、つい言いたくなるようなことって、好きだから言うとか嫌いだから言わないとかじゃなくて、その好き嫌いの度合いによるよなぁとも思っています。だから嫌いなことの方が先に口から出ちゃったとしても、そちらの方が好き嫌いの度合いがより大きいのなら理解は出来るけど、まあ結局口に出すのかどうかは本人の自由というところなのではないかと。とりあえず書きますね()

さて、その中身に入っていきます。
士郎がセイバーに「王とかどうでもいい。おまえはここで生きろ」云々言ってたのは正直きつかったです。士郎がセイバーのことを好きだからそう言ってる、というのを込みにしてもきつかったです。

そういう行動を取る理由の一つとしての「好きだから」っていうのを軽んじるつもりは全くありません。むしろ尊重します。というか世の中、「これが好きだからあれしたい」というのが色んなところで原動力になっていると、特にこういった界隈にいればよく分かることなので。

でまあ士郎もちょっとしつこいかなって。「おまえはアルトリアという少女として生きろ」と言うことについてはいいんですが、それは何度もセイバーに否定されているのにそれでも言い続けるのはちょっと無理でした。
個人的に他人の生き方とかそういう部分に対して口を出すのは好きじゃなくて、まあこれは私のことなんで、ゲーム内の登場人物がそれを言うことに対してうるさく言うのもあれなんですけど。ただセイバーは明確にこの士郎の言うことを否定してますから。一応、後でもう少し物語が進むと、やり直しにこだわっても仕方ないと考え直しはしますが。
しかもそれをこれから先に長い人生のある生きた人間に対して言うならまだいいんですが、相手は聖杯の求めに応じて召喚されただけのサーヴァントなんですから、そんな相手に説教かまして何か意味があるのか。まあセイバーは他のサーヴァントと違って、特殊な立ち位置ではありますが。
それにセイバー自身は国のために尽くすことこそが自分のためになると言ってるのだから、それ以上もそれ以下も無いのではないかと思いました。それを否定して「おまえは自分自身のために生きろ」だなんて言い続けること自体、セイバー本人の気持ちを無視してるし、自分の思い通りにならないと気が済まないから喚き散らしてるだけにしか思えないし、それこそギルのようにただ我が儘を言ってるのと何も変わらないと思いました。
セイバーのことが好きだから、彼女には笑っていてほしい、は分かります。でもセイバーのことが好きだからこうあってほしい、はただの士郎の我が儘に過ぎないのではないかと思ったりもしました。セイバーのあり方はセイバーが決めることで、他人が口を出すことでもない。そんなにセイバーに幸せになってほしいなら、彼女が聖杯を手に入るようにすればいい。それこそが彼女にとっての幸せなのだから。…本人が気付いてないだけで、そっちこそが本来その人にとっての幸せへの道であるとかは考え出したらもうキリ無いんで今はやめます。とにかく、「セイバーは自分のことを考えてない」と士郎は言っていましたが、王の誓いこそが彼女にとって自分のことに他ならないのですから。
そしてそもそも士郎と私には考え方の違いがあって、セイバーの「過去に戻って王の選定をやり直したい」という願いを士郎は否定してるけど、私はそれを否定していない。むしろ自らの破滅と引き換えでも何でもいいから国を救いたいというその気持ちはなんて立派なんだろうって思います。
こう思ってしまうのは、たぶん私が戦国とか三国演義の漫画の読みすぎなんですよね。こういう歴史物を読んでいると忠義だ信義だ仁徳だ忠孝だ礼だ一身これ胆だっていう話が凄く多いんですよね。なので確実にそれに影響されていると思われます。

前置きがめちゃくちゃ長くなってしまいましたが、つまり国のために滅私奉公することは誰にでも出来ることじゃなくて、それは凄いことだと思っています。だから私はセイバーの聖杯にかける願いは否定しない。どころか凄いことだと思うので、進んで手伝いたい。けれど士郎はそれを否定している。その時点で、士郎視点で進むこの物語を私は楽しめるわけがないんです。この一点においてだけは。

この記事を読んでいる皆さんに誤って理解してほしくないのは、ただこの一点が気に食わないということのを理由として全てを否定しているのではなく、あくまで士郎の「アルトリアとして生きろ」という部分が私には合わなかっただけ、ということです。私はこのセイバールート自体はとても興味深くプレイしていました。

些か蛇足かとは思いますが、書かせて下さい。
そもそも物語を楽しむということを、私はそれをきっと自分の気に食うかどうか、それで判断している部分が大きかったです。気に食えば面白いし、気に食わなければつまらない、そういう意味です。まあ当たり前のことですよね。そして劇中の主人公が自分の気に食うことをしているから、自分はその主人公に感情移入できる。その主人公の行動の全てではなくとも、気に食うところがあるから、理解できる。感情移入出来る・理解出来るから、面白いと感じる。
私にとって、ここは面白かった。ここは面白くなかった。別にそれだけで良いんですけど、でも、最近新たな視点が加わりました。
私はこう思うけど、この人達はこう思った。だから劇中でこう行動している。それがこの人の人生だ、と。
元よりノベルゲー自体、物語を通して、誰かの人生を覗き見しているだけに過ぎない。だから、物語を読みながら「なるほど。この人はこの場面でこう思ったのね」と楽しめばいい。主人公の行動や価値観が気に食わなくて、感情移入できなくて、「なんじゃこりゃ」と思うこともあります。というかここではめっちゃ思いました。スマホのメモ帳に相当鬱憤を言葉でぶちまけました。そしてその上で、「なるほど、この人はこう感じたのね」と。そう理解…いえ、理解じゃないですね。気に食わないんですから。尊重、なんて大層な言葉でもない。ゲームで物語を読んでいるだけなのですから。受け入れた、流した、飲み込んだ。どれでしょう。たぶんどれかです。

あらためて考えると、私はよほど気に食わなかったのでしょうね。自分はこう思わないな、でスルーすればいいのに、ここまで拗らせてこんな長文を書いてるんですから。長々と書いてきましたが、つまるところこれは「ここが気に食いませんでした」ということをただ書いてるだけです。気に食わない、という方向性で大きな感情を抱いてしまった。少し前に書いた、好き嫌いの度合いが一番大きかったのはここなんでしょうね。やっぱり負の感情って大きくなりやすいものなんでしょうか。暗黒面は素晴らしいぞ、ってやつなのかもしれません。


さて、続きをいきましょう。長々と書いちゃいました。


橋の近くの公園でギルと戦う場面ですけど、セイバーも士郎もボロボロにされて選択肢が出てきますよね。で、それでも士郎は立ち上がって、セイバーに「どうして無理だと分からないのですか」と言われます。正直ここは私も同じように思っていました。無理なものは無理なんだから、諦めようって。でも多くの漫画では「それでも諦めない!」っていうのが黄金パターンですよね。特にこのゲームはバーサーカーに自ら突っ込んでいったりした方がタイガー道場に行かなくて済むような選択肢が多いですよね。確かにそれで諦めてたら物語にならないんですが、かといってそれで訳の分からない主人公補正で大した説明も無く強大な敵キャラがいきなり負けるというのが私は非常に気に食わないのでそう思っちゃうんですよね。


教会地下での聖杯問答のシーンは咀嚼するのに時間がかかりました。今でも咀嚼しきれてないかもしれませんが。
プレイしてるときにこの場面で思ったことがあるので、以下に書きます。

士郎はここで聖杯にあの十年前の火災を無かったことにしたら、あの火災に打ちひしがれ、そして乗り越えてきた人たちの全てまで無かったことになってしまう。それは嫌だと言って聖杯を拒否しました。

確かに聖杯で過去を変えてしまったらあの人達の悲しみや苦悩すら初めから無かったことになるだろう。けれど、もしあの火災が起きなかったら、全てが元のままの幸せが蘇るのなら、それは悪いことではないのではないか?

また、ここでセイバーが言ってるのは、さっき士郎が言ってたのと同じこと。過去を変え、今まで起きていたことを無かったことにしたら、これまで懸命に内にある感情を抑えてしたくもない人こ○しをしたことや、そうして奪われた人たちの悲しみ、その奪われた悲しみを乗り越えた人たちの強さ。それが無かったことになってしまう。それはあまりにもむごい、と。
でもそれってそういう感情に自ら直面してきた士郎やセイバーだからこそ、そう思えて、そして言えるんだろうなと。
でも私は違う。これほどの大火災を経験したことも無いし、王としてブリテンを駆けたことも当然ない。だから、この考えに完全には賛同できない。今まで失ってきたもの、散らしてきたものを忘れないようにするなんて、ただの自己満足。そうやって忘れないようにすることで自分を許し続けようとしているだけ。聖杯の力で過去を全て塗り替えられるなら、それが皆にとっての幸せなのではないだろうか?

だからこれはきっと視点の違い。士郎とセイバーは当事者として人間が苦しんでくる様を見てきたからこそ強くそう思った。けれど私にはそういう当事者意識は無いから持てない。だから私はただ物語を読む者として、そう思った。もし私が当事者であれば、そう思うこともあったかもしれない。

それとセイバーの場合と士郎の場合では事情が違うというところもある。
セイバーの場合、選定の剣の引き抜きをやり直したところで、セイバー以上に優れた人物がいるのかどうかにもよるからだ。士郎の場合は、火災が無かったことになるだけなら、それは明確に皆にとっての幸せだろう。けれどもセイバーの場合の、王の選定をやり直してもセイバー以上に優れた人物がいなかったのなら、王の選定のやり直し自体が誤った行為であったということになってしまう。もしそうなら、セイバーより劣る者が王となり、結果としてセイバーが王になったときよりも多くの者が苦しみに喘ぐことになる。まあセイバーからしたらそこまでは知らねぇよ、かもしれないけど。

ここはセイバーが過去にとらわれるのをやめ、これから先に生きていく(瀕死の重傷ですが)ように自己意識が変わる重要なシーンです。自分はもう十分やった。それを間違いとするまでもない、と。
確かに「自らやってきたことを否定するまでもない」というのはその通りで、あれだけやってきたんだから、誇っていいことだと思います。士郎が言いたかったのもこれでしょう。ただ別問題として、セイバーが全霊でやってきたのはそうなんですが、ブリテンが悲惨な運命になっていることには変わりないんですよね。セイバーが頑張ってきたことを私も否定しませんが、ここでセイバーが自分の願いを放棄したことで、ブリテンが良い方向に変わる可能性すら断ち切れてしまったのではないかと思ったんです。まああの通り聖杯は眉唾物だったので、もうどうしようもないんですが。けれど仮にあれが本当の万能の願望機だったとして。確かにセイバーのやってきたことは間違いではない、けれどブリテンが悲惨な運命になったという事実がある限り、それ(もう一度やり直すという願いを放棄すること)は間違いだったとも言えると思うんです。一度やってきたけどダメだったからもう一回やり直す、とかいう普通じゃありえないことをやろうとしてるわけで、その願いを放棄しただけで直ちに「こいつは国を捨てたんだ!」と言うのは言い過ぎですけど、自分を認めることでブリテンが良くなる可能性すら放棄してしまったのではないかと…。もちろん一回死力を尽くしたのだから責めるなんてことは出来ません。…ほんと聖杯の力がどれほど働くか次第ですよね。完全に時の巻き戻しをしてくれるんならいいんですが、中途半端なことされてもあれですし、肝心の現物はもうあんなだし…。

というお話でした。


さて、また教会の地下なんですが、さすがにあの惨状にはびびりました。HFで綺礼自身の性質や境遇による葛藤が窺えて、そこはよかったんですけど、さすがにこれは擁護不可能でしょう…。何を言われたところで、この1件を持ち出すだけでもうアウトなレベルです。これについては誰のルートであっても確定事項でしょうし。
そしてこの場面で聖杯はセイバーが望んだものではなかった、ならなんで生きながらにしてサーヴァントとなる契約を結んでしまったのか、となるシーンがあります。
ここの「破壊でしか願いを叶えられない」って絶対アヴェンジャーの影響ですよね。っていうか、HF3章で聖杯自体のそもそもの発端を見る限り、願いが叶うなんていうのはサーヴァントを呼び出せるマスターを集めるための口実・建前で、万能の願望機という触れ込み自体が出まかせなんじゃないでしょうか、きっと。もしそうならなおのこと、なんなんって感じです。
とはいえ、破壊でしか願いを叶えられないなんて、綺礼にとっては最高のおもちゃだったということですね。さらに言うと、この前のシーンで士郎やセイバーに願いを叶えるんなら聖杯は譲ろうとか言ってたけど、この"破壊の聖杯"では二人が求めるような願いなんて叶えられないって知っててわざとあんなこと言ってたんですよね?さすが「幸福こそが苦しみであり、絶望こそが幸せだった」というようなことを言う人間なだけあるなって感じです。
それとランサーもかっこ良かったですね。ランサーとギルの両方を相手にするとか無理じゃんと思っていたら、相手は両方とも互いに互いを狙っているというオチで。そしてランサーは「自分の信条に肩入れしてるだけなんだからよ」って。その後おそらくギルにやられたんでしょうが、自分の信念のままに生きる姿は私にとって凄くかっこ良かったです。…そして信念を貫き通せるだけの実力も。


ラストのVS綺礼での趣味嗜好の話ですが、一定の理解はできました。「追い詰められたときこそ本性が出る」とかなら、私も興味が無くはありません。これはそれのさらに趣味が悪いバージョンですが。その人間の本質というものを、物語上でなら目の当たりにするのは非常に面白いものですから。本質・本音をさらけ出して、そしてどうなるのか。物語においてはターニングポイントになりうるところだったりしますし。
それと「胸に迫るものがあっただろう?」と言っていましたが、それほど心に残るということですよね。それだけなら分からなくもない…んですかね?私も、身体から自然とそういった感情が湧き起こるくらい凄いと思えることは求めています。例えばスポーツでスーパープレーを見たとき、思わず「すげぇ…」って言ったり、ガッツポーズしたりしますよね。それは「よし、喜ぼう」と思ったわけじゃなく、自然とそうしているものじゃないですか。そういうのを私はいいなぁと思っています。漫画やゲームのストーリーを読む中で意図せず自然と涙が出てきたり、感動したり、熱くなれたり、思わず頭が真っ白になってしまうほどあっけにとられたり。HF3章でエミヤアレンジが流れてきたときなんて、自然と心がワクワクして、生きてるを実感しました。
とはいっても、その綺礼の嗜好だって自分は高見から見下ろしてただ眺めるだけならそりゃあ楽しいでしょうね。士郎のような当事者からしたらたまらないでしょうが。まあ良い趣味ですよ笑


そして最後のセイバーとの別れの場面ですが…。
セイバーが聖杯を壊すときのcg絵がHF2章で黒化セイバーがバーサーカーにとどめをさすときのと同じ構図でしたね。あと最後に士郎はセイバーに「その責務を果たしてくれ」と言っていましたが、これもHF3章で綺礼がやられて「おまえが最後のマスターだ。その責務を果たすがいい」と台詞選びが同じで「ああ、同じだ」って思いました(語彙力)。

長々とやってきましたが、ひとまずこんなところでしょうか。

読後感としては、若干すっきりしないところはありました。bgmも背景も青空で、セイバーとも想いを伝え合ったとはいえ、完全にハッピーエンドではないですから。ただ士郎的には後腐れも無いようですし、本人が良いならまあ…って感じではあります。


bgmについては、蘇る神話(2012)とsorrow(2012)がとても気に入りました。蘇る神話を最初に聴いたとき「あれ?これfgoにもあった気がする」って思ったんですけど、こっちがもとの出典だったんですね。
この曲を聴いていたく気に入ったものですから、すぐサントラをポチって、楽曲を取り込んで毎日聴いてます。この曲、めっちゃかっこ良いですよね。しかも開始1秒でサビなので、手っ取り早く気分を上げたいときにぴったりなんですよ。しかもそれだけじゃなく、曲を聴いてるとセイバーとバーサーカーが遠目で打ち合ってるcgが目に浮かんできて、それだけでなくタイトル名どおりの荘厳さも感じるのでとても好きです。
そしてsorrowは、主にセイバーと士郎のギャルゲ的場面で流れていましたが、物語・彼彼女の心情とも相まって、この鍵盤の音と電子音が心に響いてきました。近付いては離れ、離れては近付く。もしくは恐る恐る距離が近付いていく。そんな一筋縄ではいかない心の葛藤がありつつも、っていう感じをメロディーから受けました。
他に好きなbgmは静かなる声、突破口、消えない想いあたりでした。


このゲームの三人のヒロインで誰が一番好きかって言われたら、桜ルートはまだやってませんので、今のところはセイバーです。
凛も人間的に凄く魅力的で尊敬できてかなり好きなので、その差は僅かなものかもしれませんが。
でもセイバーはやっぱり本物の騎士で、セイバーの好きなところはどこ?って聞かれたら、「騎士なところ」って答えると思います。前半のあたりでサーヴァントとしての栄養補給のために魂を食らう云々の話になったとき、「私は私の信念に従って行動します。武器を持たない人間を傷付けることはできません。それでもそうさせたいのならその令呪を一つ頂くことになりますが」と言っていたり。橋でのギルとの戦いでエアに敗れ、自らはボロボロになってもあくまで士郎には逃げて下さいと言ったところ。あくまでセイバーは士郎の剣、その関係性を最後まで崩さなかった。そして最後の別れのシーンでの「貴方の剣となり、敵を討ち、御身を守った。その約束を果たせて良かった」という台詞も好きでした。散々先述しましたが、元々聖杯戦争に参加しているのも自らの国のため。国のために自らを擲って尽くしたところ。魔が差してしまったバッドエンドもありますけど、それでも忠義の騎士と呼んで差し支えないと、そう思ったので私はセイバーが一番好きです。


というわけで長々とありがとうございました。桜ルートが終わったらそちらの感想も書きたいなと思います。それでは。

恋する気持ちのかさねかた ひよりルート感想

恋する気持ちのかさねかたのひよりちゃんルートをやったので感想を書きます。

前半はプレイしながらスマホにちょいちょいと書いたメモ、後半は総括っぽい感想です。
よかったら前半部分はどのあたりをプレイしながら書いたのかなとか想像しながら読んでみるとよいかもしれません。
私もこのメモを書いてから、ここで記事にするまでずいぶん間が空いてしまいましたので、アップする前に誤字を探しがてら話の内容を思い出しながら文章を読んでみます。

ひよりちゃんルート
ひよりちゃんくらい突き抜けてると楽しく見てられる。
妄想蓮くん、由香先輩の声優さん誰だろう。

ひよりちゃんの「私にここにいてほしいですか?」の台詞はなかなかよかったと思う。岐路だなというか、「おっ…これは…」という気持ちになった。

よくあるなぁ、この展開。天ヶ瀬だし、由美子だし、子どもは親のおもちゃじゃないとかそういうあれなのかな。

皇城グループを使うな笑 別に使えるものはなんでも使えばいいんだけど、いきなり家の名前を出しておどすのにはちょっと笑った。
親と一悶着あるストーリーは鉄板っちゃ鉄板だけど、まあ正直きつい。

一緒にいると安らぐから好きというのは全然オッケーなんだけど、この台詞をひよりちゃんに言う前に一言でもこのための蓮くんの独白があったら自分としては説得力を感じれてもっと良かった。これも悪くないが。

初キスシーンのひよりちゃんcgやたら美少女。というか、このcgがこのゲームで一番好き。

このゲームにおける一花の役割はできたてほやほやのカップル(兄×ヒロイン)をからかうことだよね。あと小姑の役 笑

福島先生も声いいね。はっきりとしていて。ひよりちゃんのお父さんも結構いい声だと思った。

ひよりちゃんがどういう環境でやってるか知らなかったことを差し引いても迷惑は迷惑だよね、こう何回も来られて娘は転校させるの一点張りで、凛兄さん達の話も聞く耳持たないっていうのは。ただ、怒鳴りこむのを止めたあたりは多少考えてくれてたのかな。

会話してそれに応じてコーヒーのブレンドを決める。そこで今までぎこちなかった父親と会話して、っていうのは良い展開だね。
会話するように勧めた蓮くんもナイスアシスト!

お父さんにコーヒーを飲んでもらうシーンはちょっとだけ涙ぐんだ。

エンディング後の数年後の話が良かった。
ひよりちゃんちょっと大人っぽくなってたし、お店も雰囲気良さそうだったし、蓮くんまでバリスタの資格取ってるの笑った 笑
ひよりちゃんの穏やかな笑顔がいい。蓮くんも幸せだって言ってたし、二人が幸せに終わってよかった。

この直前に由希江さんルートやってて、シナリオはそちらが一番かなぁと思ってたんですが、こっちが断然好きになりました。それと、あっちはどうしても誘惑とか、身体のことが先行しちゃって…笑(すみません…) でもこっちはロマンチックというか、夢(妄想?)があって、自分の嗜好に合っていたのかも。
ひよりちゃんは癒し。

ひよりルートまとめ
この恋する気持ちのかさねかた、番外編的な一花ルート以外終わったけど、ひよりちゃんルートが一番好きだな。
やっぱり綺麗だった。シナリオもひよりちゃん自身も。

自分の世界に入るほどの妄想癖は凄いけど、恋人らしいことに憧れるひよりちゃんが良かった。綺麗だった。教科書忘れて机くっつけたりとかしてときめいてるのとか。
お嫁さん・バリスタになって店を持つという2つの夢、そしてその夢に向かって現実を見て色々調べたり、元バリスタの先生の下で一生懸命努力してるのは本当に凄いって思う。
親のことでも少しいざこざあったけど、自分自身の働き(蓮くんのアシストもありつつ)、そしてコーヒーの味で認めてもらって、早くに亡くなったお母さんのことも含めて、父親とも元通りの関係に戻れた。元々仲良かったし。仲良いのはいいことだよ、本当に。

そしてアフターで、色々あったけど蓮くんとも幸せな生活を送ってるのが分かってほっこりした。

ひよりちゃん自身の人柄も本当に良いよね。一度入り込むと中々出てこれないほど重度の妄想癖があるけど、明るくて、素直で、頑張り屋で、父親にコーヒーのことを打ち明けるのも、まずバリスタの資格を取ってからっていうのもしっかりしてるし。先生や蓮くんに対しても感謝を忘れてない。先生も「あなたの真剣さが伝わってきたから、こっちも本気になったのよ」って言ってて、そんなふうに言ってもらえるのは相当頑張ってた証拠だと思う。

たぶん自分が親子ものに弱い傾向があるから感動しやすい&深夜テンションもあるのかもしれない。親子ものならグリザイアの幸ルートは絶対泣くし、大図書館も相当なもので、シナリオの質はさすが。でもこっちはこっちでこの尺なりに綺麗に感じれたから好き。


恋にときめいて、夢を持って夢に向かって、そのために現実を見てたくさん努力するひよりちゃんが素敵だった。憧れさえする。


少し主題と外れますが、bgmは17セピア色の思い出と20愛する気持ちをかさねてが好き。

冒頭にも書いたのですが、プレイしてメモをしてからここに上げるまでずいぶんと間が空いてしまいました。ひよりちゃんルートをプレイした時点で一花ルート以外は終わっていたのですが(今は一花ルートも終わってます)、このひよりちゃんルートは読後感が凄く良かったのでこうしてここに残そうと思った次第です。アフターもあるようなので、そのうちそちらもやれればと思っています。

それでは、これで以上になります。
ここまで読んでくれた方、ありがとうございました!

水蓮と紫苑 紫苑ルート 感想

紫苑ルートをプレイしたので感想を書きます。
例によってプレイ中につらつらとメモに書き連ねたものです。ネタバレありなので、未プレイの方はお気をつけ下さい。

いつもの大木のところで紫苑が浴衣姿で待ってるところに向かったシーンで、主人公が「え○ちするのは紫苑とだけだから」みたいに言うのかと思ってました。その方が「自分が選ばれた」と紫苑に思わせられるから、紫苑のお姉ちゃんコンプレックスも治りそうなので。まあでも紫苑もお姉ちゃん大好きで、主人公が水蓮ともそういうことをしても気持ちは変わらないって言ってたからなんですかね、そういう台詞が無かったのは。あの選択肢で一途ルート・半一途ルート、もしくは紫苑trueルート・紫苑normalルートみたいに分かれるのかと思ったから、水蓮とそういうことしないルートに行ったらそう言ってくれるのかなーと思っちゃってました。

その後の砂浜でのえ○ちシーンはもう自分がえ○ちな気持ちになるとかじゃなく、二人が幸せそうでよかったなぁという気持ちで眺めてました笑 その前の砂浜での会話で紫苑がもうだいぶ寂しがってたからかなぁと。
もしかしたらこの時点で主人公に対する自己投影は終わって、出来なくなって、私の中で主人公は確立された一人のキャラクターになった、認識されたのかも。少なくともここを自分の抜きどころとしてじゃなく、幸せそうでよかったなぁという気持ちで見ているこのシーンでは。

なんだかんだ紫苑のキャラとして、姉へのコンプレックスがありつつのいじらしさは結構好きです。実際は水蓮とは一回も本番してなくて紫苑とばっかりえ○ちしてるけど、紫苑はそうだと思ってなくて(紫苑の台詞からは、紫苑がそう思っているように読み取れる)、思えなくて(姉へのコンプレックスがあるから)、それが味を出してた。だからこそ最後に主人公の口から「え○ちするのは紫苑とだけだから」って言ってほしかった(2回目)

最後のお風呂でのハーレムシーンで水蓮が「この感覚久しぶり…」とか言ってて、「おっ?2回目の選択肢で水蓮も選ぶの前提のストーリーかな?」となりました。とすると、あそこの選択肢でどっちを選んでも姫沙羅の木の下での主人公の紫苑に対する台詞は変わらないってことですかね。あそこで「自分の意志で、水蓮姉と愛し合ってきた」とかなんとか言ってて、「えっ、水蓮と愛し合ってないよ?断ったよ?」ってセルフ突っ込みを入れたんですが、こうなるとあそこで水蓮も選ぶ前提であのシーンの台詞が作られてるってことかもしれませんね。まあ、しゃあないです。

ただ、主人公と紫苑のことを温かく見守ってくれる水蓮姉の優しさを見るにつけて、水蓮姉のこともちょっと好きになりました。ああいう、その人がその人であるだけで愛してくれるお姉ちゃんキャラって初見ではあまり好きになれないんですが、水蓮姉のことも好きになれてよかったです。その方がせっかく買ったゲームを楽しめますからね!

それとこのお風呂場ハーレムシーンでちょっと思ったのは、紫苑は姉へのコンプレックスを色々な面で持ちながらある程度の年齢までいってしまったから、根本的に完全に姉に対する劣等感とかその類のものが消え去ることは無いのかもしれないなぁ、なんて。なんとなく、姉と主人公がまぐわうところを見る紫苑の表情が複雑そうに見えたので…苦笑
とはいえ、最初はとりつく島もほとんど無かった紫苑が主人公に対してここまで執着して別れを惜しむ姿を見せて、本当に変わったなぁと思いました。

エンディングを迎えての所感としては、シナリオも決して長くない尺でしたが、その尺なりにその尺の中で設定も拾いつつまとめてたし、私は好きでした。たすくさんのイラストはもちろん相変わらず素晴らしいですし、bgmも悪くない。全部が一定水準以上でまとまってたという印象です。
あと個人的に嬉しかったのは、ログ画面からのバックジャンプ機能が追加されたことです。それとクイックセーブしてゲーム終了して翌日再開したらログが残っていて、昨日プレイしたところにも遡って戻れることでした。
流れを思い出すためにログを見たりするのでありがたかったですね。ロードしてもログが残ってるのは正直助かるので、次回作以降もこの機能についてはそのまま残す形でお願いしたいです。

それとプレイしてて思ったのは、声優さんが良い仕事してるなぁと。船着き場で主人公を送り出すときの紫苑のボイスとか、本当は行ってほしくないけど、一生懸命がんばって「行ってらっしゃい」って声を絞り出したんだなって伝わってきたし、そのあと船に乗った主人公に対して思いっきり「行ってらっしゃい!行ってらっしゃーい!」と言う台詞も、感極まりながらも精一杯の声を出してるっていうのが伝わってきました。その他にも紫苑のツンな感じとか、全般的に演技が良かったです。まあ単に私が気に入っただけなのかもしれないですが。あと、声もところどころ「あっ。この言い方、好きだなぁ」と思うところもあったりして。

というところで、私としてはこのゲーム…じゃなくて、まだ紫苑ルートだけでしたね。紫苑ルートは満足しています!

ひとまず感想は以上です。またなんか思いついたら付け足します。最後まで見てくださった方ありがとうございました。今年中に水蓮ルートの感想もあげれたらなぁと思ってます。それでは!